酒池肉林: 中国の贅沢三昧 (講談社現代新書 1139)

著者 :
  • 講談社 (1993年3月1日発売)
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本棚登録 : 107
感想 : 13
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酒池肉林というタイトルをそれほど煮詰めた内容ではない.サブタイトルに贅沢三昧とあるが,現代人が想定する贅沢とは異なり,その差異に対する見解はあまり説かれていない.
章立てには,階層に準拠しており,皇帝,貴族,商人の贅沢がそれぞれ紹介され,後二章では,宦官と知識人の例が引かれる.
エントロピーやブラックホールなど,大仰な隠喩も用いられており,贅沢エピソードの途方もなさ充当されるべき語彙が本書では探されているように思う.
食や性,あるいは他人の生命の消費としての殺戮について,原点にあったであろう生々しい表現が婉曲されており,そのような配慮がこのテーマに妥当であったか疑問は残る.
そのような贅沢のなかで,建築熱や庭園熱についてもわずかに触れられている.

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: comic
感想投稿日 : 2018年11月23日
読了日 : 2018年11月23日
本棚登録日 : 2018年4月17日

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