十九世紀最後の日,13歳になったローズから始まる。
ポールは電信技師となって遠くの町へ。ブランチもマウンテングローブ・アカデミーへ進学してマンスフィールドを去った。ローズは忙しく過ごしながらも年頃の娘としての好奇心を抑えられず,ロイスの妹のエルサとこそこそ計画を立てて両親を心配させたり,お金のかかる進学で悩んだり。
懐かしく悲しいローラのデ・スメットへの帰省。「飲みかけのリンゴ酒の小びんちゃん」は「一ガロン入りのリンゴ酒の大びん。だれもまだ口をつけていないくらいの重いびん」になってとうさんの枕元に座る。ボーストさんやメリー・パオワー,キャップ・ガーランドのその後。
物語の最後でローズは16歳。将来についての相談相手であるブランチは甚だしく精神的成長を遂げていて,教育と環境はここまで人を作り替えるのかと驚く。望みを失ったローズの前に,相変わらず我が儘と比類希なる魅力を併せ持ったイライザ・ジェーンが登場する。
ローズの物語はこの後『On the Banks of the Bayou』と『Bachelor Girl』の2冊が出版されているが,日本語訳はこれでお終い。残念だ。原書入手の機会があったら読んでみたい。またローズ自身が書いた自伝的小説『わかれ道』は谷口 由美子訳で出版されているので,そのうち読んでみたい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
外国文学
- 感想投稿日 : 2017年11月28日
- 読了日 : 2017年12月4日
- 本棚登録日 : 2017年11月28日
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