宮崎駿監督の映画だと,「この音楽が流れたらこのシーン」というのがあるのですが,「かぐや姫の物語」では音楽を意識させられることがあまりありませんでした.しかしながら,色々なインタビュー記事などを読むと,久石譲さんは「高畑監督から気持ちを高ぶらせるような音楽にはしないように」との趣旨をお願いされていたとか.映画を見終わったあと,音楽の印象は確かに薄いんです.映画としてのレベルがすごく高いので,一体感がありました.映画は不朽の名作です.一体感があるからこそ,音楽の印象は薄いのかもしれません.ねらい通りです.
しかしながら,サウンドトラック単体で聴いても,すごくレベルの高い音楽になっています.
意外にも高畑勲作品では初仕事.「風立ちぬ」との同時公開ならば実現しなかっただけに,映画の公開が遅れて良かったというか何というか.
「風の谷のナウシカ」の音楽を,まだ当時無名の久石譲さんにお願いしたのはプロデューサーだった高畑勲監督だとか.今やジブリの宮崎作品と言えば久石譲という感じがありますが,その接点を作ったのは高畑勲監督だったんですね.
高畑監督の作詞作曲である「わらべ唄」がすごい力を持ってます.この映画のテーマそのものと言っても良いでしょう.
音楽を聴いて,もう一度映画を見たくなってきました.
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- 感想投稿日 : 2013年12月15日
- 読了日 : 2013年12月15日
- 本棚登録日 : 2013年12月15日
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