項羽と劉邦(下) (新潮文庫)

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  • 新潮社 (1984年9月27日発売)
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「(あれは、楚歌ではないか)」

ついに項羽と劉邦の決着。
今まで押していた項羽が食糧不足により一転窮地に。
項羽:崇拝され負けなし。その気迫、存在だけで楚軍の士気を盛り上げ、勝利に導く。漢軍に負けたのではなく、天に滅ぼされた。
劉邦:負け将軍。表情豊かで懐が広い。中身がなく袋のような存在で、多様な者を引きつける。項羽を恐れ最後まで攻めきれない。

どんなに強くても食べ物がなければ戦えない。劉邦は和を重んじ、項羽は武を重んじた。項羽は白黒はっきりさせるのが潔く、かっこよい。しかし、天下を治めるには潔さがかえって仇になるのか。和議からの劉邦による襲撃で追いつめられた。項羽は言う、自分は天に滅ぼされたのだ、と。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2014年6月21日
読了日 : 2014年6月21日
本棚登録日 : 2014年6月21日

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