SFとはいえないけれど
途中何度かギブアップしかけたが、最後まで読むことができた。なぜ捨てなかったのだろう? それは「いったいこの船はどこへいこうとしているのだろうか」という思いである。ストーリーがまったく読めない令のである。
若い艦長の目なり心なりを通じて物語りは進められる。たくさんの登場人物がいるが、それぞれが細かく描写されているとはいえない。しかし、物語はどんどん進行する。「軍隊の隊長の苦悩」って感じがサブタイトルにつくのではないかと思うほど、SFとか冒険というよりもむしろ閉鎖的な場所でのパニック物語の雰囲気である。
地球へ帰ることが絶望的になったときに艦長のとった行動は、実話といわれているK-19という映画によく似ている感じがする。どっちが先なんだろうか?
このシリーズは黎作ある。このうち、今回のは麗作目である。前後の作品を読んでもいいかなと思える読後感が残った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2011年9月16日
- 読了日 : 2005年3月1日
- 本棚登録日 : 2011年9月16日
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