『現代版 モンテクリスト伯』ですね。
無実の罪で捕らえられた主人公は知的で不屈の精神の持ち主。
絶望的な状況に追い込まれようとも、最後まで
「生」にしがみつき、決して運命の成すがままにはならなかった。
「人生は二つにひとつだ。
必死で生きるか、
必死で死ぬか。」
私達は主人公の様に自由を奪われてなどいない。
誰からも支配されてもいない。
何十年もこそこそと穴を掘ったり
長い下水道の中を這いずり回ったりしなくとも
悠々と生きる権利を与えられているはずだ。
が、それでも心に突き刺さる。
「必死で生きるか
必死で死ぬか。」
未来と言う
先の見えない出口を目指し
今は手探りで生きている。
実は私達も脱獄者となんら変わりはないのかも知れない。
ならば私は必死で生きるを選ぼう。
いや、選ぶのではなく、探そう、進もう、掘ってみよう。
主人公やモンテクリスト伯爵が、永い暗闇から光射す場所へと抜け出した!
重い鎖が解かれる。
新鮮な空気をめいっぱい吸い込む。
自由だ、
自由だ、
この手で手に入れた私の自由だ!
感激に打ち震える
あのシーンが心から消えない。
私もあんな風に全身全霊で
「やった!」と叫んでみたいのだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年11月28日
- 読了日 : 2011年11月28日
- 本棚登録日 : 2011年11月28日
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