あまりにも大きくなり過ぎて
あえて最近避けていた(笑)有川さんの魅力を、
今一度読み解こうじゃないか月間の第二弾。
前作がかなり好きだったので
不安もあったけど、
なんのなんの
忘れかけていたキャラたちが鮮やかに蘇り
面白過ぎて
もう一気読みでした(笑)
借金返済のため
前へ前へと進んでいく
シアターフラッグの劇団員たち。
今回は一人一人の劇団員の心情と恋愛に
スポットを当てたストーリーにより
読ませる読ませる。
シアターフラッグの看板女優、牧子に憧れ
目標とする千歳と
女優としての実力は認めつつも
焦がれる巧が夢中になる千歳に
女として複雑な感情を抱いてしまう牧子。
この女優二人の
斬るか斬られるかの緊張感あふれるやりとりは
今作のキモであり
読み応えアリ!
(特に牧子の心情が切ないんよなぁ)
そして関西弁のゆかりと
二枚目担当小宮山の
まさかのムフフな展開と
二人の心情を吐露した
嬉し恥ずかしい電話での会話には
悶絶させられました(笑)
(有川さんのキャラはすべて甘え上手。気の強い女の子やぶっきらぼうで媚びない男がたまに放つ優しい言葉や柄にもない気遣い、勇気を出した弱音や甘え方がとにかく上手い。ギャップ萌えの威力を誰よりも解ってる人なんだろうな笑)
諦めさせるために
全力のサポートをする司のスタンスがまた
カッコ良すぎなのですよ…
それにしても
牧子といい、ゆかりといい、スズといい、
これだけの劇団員を上手く書き分け
血の通ったキャラを紙面狭しと駆けめぐらす
有川浩恐るべし!
実はファンシーグッズ好きなスズや
料理上手なゆかり、
意外にいい男な小宮山、
いつの間にかテレビの再現ドラマに出てる秦泉寺(笑)、
パジャマの裾はズボンにイン派で(笑)
ホットケーキやアップルパイが好きだった司など
前作より遥かに深く
劇団員のパーソナルな部分が描かれ
ファンにはたまらないだろうし、
続編としては申し分ない出来なのではないでしょうか♪
次がいよいよ最終巻ということで
借金返済の結末は勿論だけど、
個人的には
司と千歳の淡い恋の行方や
牧子の想いにようやく気付いた(笑)巧は
どんな決断を下すのかが
非常に気になるところです!
- 感想投稿日 : 2013年6月26日
- 読了日 : 2013年6月26日
- 本棚登録日 : 2013年6月26日
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