ひそやかに降る愛 (リンクスロマンス)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス (2015年3月27日発売)
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感想 : 4
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「徒花は炎の如く」のスピンオフ。滝川組若頭側近の竹内が、自分の仕える夏樹そっくりな人物がいるとの噂を聞きつけ、敵に利用されることを危惧して監視するうち、その聡太という名の薄幸な青年に心を奪われていきます。

竹内は夏樹をどういう意味で好きだったんでしょうか。憧憬なのか、恋情なのか、それともごくプラトニックな気持ちだったのか…まあ、欣二と夏樹の仲を一番身近で見ていたのだから、そこは本気でどうこうしたいとはさすがに思っていなかったでしょうね。
それよりも夏樹と愛しあっている欣二のような立場を切望していた気がします。

夏樹に顔はそっくりなのに中身はまったく違っていて、天涯孤独で安い給料の定食屋で大人しく真面目に一生懸命働く聡太。
竹内でなくともほっとけない気持ちになってしまう、ほんとに健気でかわいい子なのです。
そして、やはり案じていたとおり敵対する組織に拉致された聡太は貞操の危機に…!
ハラハラドキドキさせられました。これ以上聡太を悲惨な目に遭わせないで!と祈らずに入られませんでした…
もちろん、そこはやはり竹内の出番を期待することになるんですが。

聡太を竹内が救い出す、とても良い場面なんだけど…
ちょっと!それ一番いけないパターンだから!…って思っちゃいましたw
大事な聡太を穢されたと激昂してしまった竹内。
エロ的には萌えましたよw
なんだか、最初から感じてはいたんですが竹内ってとても不器用です!●倉健さんもびっくりですww
そして、もちろん聡太の方も年齢のわりにすごくオクテでウブなので、竹内の態度が何が何だかまったくわけがわからず悩みまくってしまいます。
よって互いにずーっと見当違いな気遣いをし続けて、ギクシャクギクシャク…!
じれったいんだけど、とても面白かったです。
どちらの心理状態も丁寧に描かれていたので、最後はラブラブじゃん!と呆れるほどごちそうさまな気分になってしまいました。

「ひそやかに愛を紡ぐ」では、竹内のために仕事も家事もがんばっているのになぜか避けられ抱いてもらえないと悩む聡太の様子が描かれています。またもや気の使いすぎな二人w
欣二と夏樹も登場して、新婚聡太の 悩みを解決してくれます。甘すぎ~!自覚なさそうだけど要するにノロケ話なのね~??
甘い気持ちに浸ることができました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 名倉和希
感想投稿日 : 2015年4月30日
読了日 : 2015年4月30日
本棚登録日 : 2015年4月30日

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