次郎と颯太の一途愛です。この二人、年の差もありすぎだし、そもそも颯太は愛され甘やかされてきたお子ちゃまだったんですよね。
大人の、それも次郎のような893の親分であるオヤジの生き様を理解するには、相当の覚悟が必要だというのは一目瞭然。
そんな次郎を独占したくて、愛されたくて、小悪魔ぶりも発揮したり一生懸命だった颯太ですが、ある日黒崎との濡れ場を目撃してしまいます。
ショックを受けた颯太は、ここからとても投げやりで自暴自棄になってしまうんです。ちょっと反抗期も入っているかも。
もともと、相手が次郎というのは歓迎できないなと思っていました。愛がないから大丈夫とか、ビジネスだからという理由で、絶対に平気で他の相手も抱いてしまいそうです。インテリ893っぽい龍一郎とは違って、まさしくザ・893という感じの次郎です。しかも下品www
そんな次郎ですが、颯太への愛情は彼なりに深く揺るぎないものがあるんですよね。ほんとにかわいがっているからこそ、大人になるまで手を出さないと決意してたところは認めます。
しかし、颯太には手を出さないけど、Hそのものは我慢してないんだな。
そんなオヤジのサガが、未熟な甘えっ子の颯太には理解できなくて、悩んだまま5年も抱え込んでて、ちょっと切なかったですね。かわいそうでした。
でも、そんな颯太に的確なフォローをする龍一郎と竜城に安心できました。いいファミリーです。
年頃の子供の扱いを、龍一郎と竜城夫婦?が893なりにきちんと向き合って乗り切っているのに、なんだか温かい気持ちになってしまいました。
まあ、黒崎と逢引きしていた次郎を褒められはしないけど、大人の男のそれもコワモテ893に浮気はないだろうと思うのがおかしいですよね。龍一郎だってギリギリの線をいってるし。
そこの諦めがついて、それでも愛されているという自信とプライドが持てた時、立派な姐さんになれたということでしょう…
そこをきわめているのが、竜城なんだなとあらためて感じました。
生々しい感情や情交がてんこ盛りで、かと思えば笑わせるシーンもあって、思わずのめり込んで読んでしまいました。
- 感想投稿日 : 2012年12月11日
- 読了日 : 2012年12月11日
- 本棚登録日 : 2012年12月11日
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