川端康成集: 片腕 (ちくま文庫 ふ 36-1 文豪怪談傑作選)

著者 :
制作 : 東雅夫 
  • 筑摩書房 (2006年7月1日発売)
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本棚登録 : 383
感想 : 29
4

夏なので幻想怪奇系積読を消化するぞのコーナーです。
5冊目?結構読んだ。

これもかなり前から積んでた本。「片腕」目当てで買ってそれだけ読んでたんじゃなかったかな。「片腕」やっぱりすごいよ。冒頭のインパクトもすごいし、最後までしっかり純文学だよ。
他にも冒頭の吸引力がすさまじい話が多かったなー。川端さんは冒頭作家なのか。
特に好きやった話は「故郷」。時空が入り組んでてずっと向こうと隣り合わせで、そういう雰囲気がすごいよかった。
あとは「顕微鏡怪談」も好き。やべーやつの話って面白いんだよ。「薔薇の幽霊」もいかにも少女小説って感じでよかった。

これ読んでて思ったけど、怪談は純文学と紙一重なんやね…怖さや面白く読ませることだけを追求したものはエンタメだと思うけど、人の深いところを表現するための手法としてそういう不思議な世界観になってるわけだからね…
怪談傑作選いうとるけど怪談て感じがぜんぜんせんのも多かったよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 男性作家
感想投稿日 : 2021年7月30日
読了日 : 2021年7月30日
本棚登録日 : 2012年9月17日

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