フランス現代思想史 - 構造主義からデリダ以後へ (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社 (2015年1月23日発売)
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本棚登録 : 750
感想 : 47
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かなり分かりやすいです。
素人が入門のつもりで読んだので思想史としての完成度は分かりませんが、文の易しさと内容の解像度のバランスが丁度良かったです。一読で満足感がありました。

レヴィストロース、フーコー、ドゥルーズ=ガタリ、デリダは比較的紙幅が多く、生涯を通した思想の変遷とともに個々の思想が解説されています。
バルト、ラカン、アルチュセール辺りは紙幅が少ないながらも、どんな課題に対して、どのような思想を打ち出したのかが整理されています。
解説のキーとなるコンセプトがぼやけないよう、常に読者への配慮がなされていると感じました。

個人的には哲学•思想の入門書は玉石混交、「で、やってることはなんとなく分かったけど、なんでこの哲学者はこんな事してんの?」っていう疑問が払拭できずにおいてきぼりを喰らってしまうことが少なくなかったので、その点本著はアタリだ!と思いました。
原著へとあたるモチベーションを与えてくれる、良い入門書だと感じました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年12月19日
読了日 : 2023年2月6日
本棚登録日 : 2021年12月19日

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