象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)

著者 :
  • 早川書房 (2004年9月8日発売)
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本棚登録 : 1045
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強大な思念の力。封印された記憶、のような実体のないものが何を伝えたいのか、装飾を丁寧に剥ぎ取って明らかにしていく。その”もの”の語る声を聴く。それが飛氏の作品に込められたテーマのように思う。 「象られた力」で惑星が秘める歴史を暴いていく過程は『零號琴』を彷彿とさせた。 『悪童日記』の双子を思い出させるような「デュオ」が最も好みだなと感じていたが、時間が経つほど表題作「象られた力」の印象が強くなって消えない。 読んだ者の心に深く印象を刻む物語、この本『象られた力』自体が、強い思念の力を持っている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本SF
感想投稿日 : 2021年4月25日
読了日 : 2021年4月20日
本棚登録日 : 2019年8月11日

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