「このものがたりでも、もうじき、つみのないものが死ぬことになります。つみのないものも死ぬのです。」
最初に読んだのは小学校中学年だったと思う。
その時の衝撃は忘れられない。
傷つけられた、と思った。
こんな長い話を頑張って読んでこんなに悲しい思いをするなんて理不尽だ、と思った。
しかし、しばらくしてまた読みたくなり、それから何度も読んだ。
大人になり、もっともっと辛い話を現実で知ってしまった今、読み返してみると憤りの代わりに驚嘆の念を抱く。
物語の巧みさ!
また、信仰が歪んでいく様などは、大人の方がぞっとするだろう。
近年新装版が出版されたことは、本当に喜ばしい。
ずっと残って欲しい作品だ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年2月22日
- 読了日 : 2017年2月22日
- 本棚登録日 : 2017年1月27日
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