舟を飛び回る海賊たちに振り回されるような読み心地だった。勢いがつきすぎて細かいところは飛ばし読み。景やしめについていくので精一杯、みたいな。
不死鳥のように何度も危機を乗り越え対峙する2人、繰り返されすぎて4巻にもなるとやや飽きてきた海賊たちの斬り合い弓の放ちあいを背景に、この2人だけが別次元にいるかのようだった。
大男ぶりがこれでもかと強調されているしめを、景が討取るというのは非現実的だけど、でも頑張って欲しい、と手に汗握る思いで・・・そう、次郎のように・・・戦いの行く末を見守った。
そうまで肩入れしたくなったのは、やはり戦乱の世の常識に染まっていない人間らしさを景に見たからだろう。
史料には女、とだけあったということでびっくりした。名前をつけ、史実の中でここまで自由に飛び回る人間を生み出したとは・・・いやはやー。解説者もすごさを語っているがほんと、感服する。
戦の細かい描写はなかなか頭に入ってこなかったとはいえ、各人の性格が豊かに描き出されていたこともあってとても面白く読めた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
時代・歴史
- 感想投稿日 : 2017年2月27日
- 読了日 : 2017年2月
- 本棚登録日 : 2017年1月9日
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