ずっと観たかったんだけど、尺の長さに尻込みをして踏み出せなかったこの映画を2015年の1発目に選択。
まずは映画館には敵わずとも、自宅にスクリーンで観れる環境があって良かったとしみじみと感じた。砂漠の地平線、蜃気楼の彼方からラクダに乗ったロレンスが帰還するシーンなんて50インチ程度じゃ視認できないんじゃなかろうか。映しだされる砂漠の景色は美しく、臨場感たっぷりだった。
ストーリーの方は、イギリス陸軍将校のロレンス少尉が対立する複数のアラブの部族をまとめ上げ、アラブを支配するオスマン・トルコ帝国からの独立を成し遂げる。
っていうのが表の話で。
以下若干のネタバレ
その裏でというか平行して、自分の生い立ちにおいて己の存在に引け目を感じているロレンスが、拷問を機にゲイでマゾであるという自分のアブノーマルな部分を自覚し、更に激しさを増す戦争の中で精神が崩壊していくという非常に重い話だった。
当初「砂漠は真っ白でクリーンだから好きなんだ」と語っていたロレンスが真っ白な民族衣装を着せてもらい喜ぶシーンを彼のピークとし、以降その衣装が血で汚れ、クリーンな砂漠にも血が染み込む描写が続く。そして最終的にロレンスが言い放つ「砂漠なんて見たくもない」に衝撃を受けた。
4.6点
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年1月5日
- 読了日 : 2015年1月2日
- 本棚登録日 : 2015年1月5日
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