ロードマークス (1981年) (サンリオSF文庫)

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感想 : 4
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サンリオSF文庫総解説にそそのかされて購入した文庫その2。時空間を移動できる道が存在する世界観の物語。どこでもドアのようにすぐに移動できる装置があるわけではなく、適性のある人間が物理的に存在する「道」に入り、移動は主に車で行う。そこで運び屋をしている旅人が主人公で、彼に次々と殺し屋が襲い掛かってくる。

そういう設定なので歴史上の人物(冒頭でさっそくアドルフ・ヒトラーが主人公の知り合いで出てくる)も登場するし、ドラゴンまで存在するし何でもアリな印象。ゼラズニイ定番のカットバック手法が多用されていることもあり、中盤あたりで設定が明らかになってくるまで全然意味が分からない……というか最後まで読んでもやっぱりわからない。裏表紙の煽りを書いた人もわかってなかったのか「ティラノサウルスに乗った必殺の修道僧」って単語があるけど間違ってないかな、これ。乗ってたのはサド侯爵でティーミン・ティンじゃないと思うんだけど……。まぁ、そんな調子であるにも拘らずスラスラと読めたし、結構面白かった。

最後に津田文夫による詳しい解説が乗っているが、そりゃこんな趣向が含まれていても伝わらないよと言いたくなるような要素がたくさんあったようである。色々分からないことはあったが良作であるとは思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年9月28日
読了日 : 2014年9月28日
本棚登録日 : 2014年9月28日

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