カスミとオボロ 大正百鬼夜行物語 (集英社オレンジ文庫)

著者 :
  • 集英社 (2016年6月23日発売)
3.53
  • (8)
  • (10)
  • (22)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 192
感想 : 14
3

本を予約してから作者さんについて調べたら、今までの作品がかなりBLばかりなので、早まったかと焦っていましたが、読んでみたらそんな雰囲気は全然感じませんでした。今のところ、年頃の男子が朧しかいないせいかもしれませんが。

千年の時を経て蘇った悪路王。それを上手いこと新しい名前で縛って、金箍児をつけた孫悟空のように自分の意にそぐわなければビシビシ締め付けるという香澄。
時代は大正で、戦争の影がちらついたり、移り行く時代特有のドロドロした人間模様がある割には、二人の関係はコメディーのようです。朧には力の制限があるけれど、とりあえず香澄にいいように使われることに、付き合ってやっているかのようでもある。それだけ鈴鹿御前に執着しているのでしょうが、そうなると千年前の裏切りの話などもそのうち書かれるのかなぁ。

坂之上家の妾や庶子に対する態度は一貫しているようだけれど、力は女の子に出やすいっていうのは、庶子には当てはまらないのかしら。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 作家名 ま行
感想投稿日 : 2016年10月10日
読了日 : 2016年10月8日
本棚登録日 : 2016年10月10日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする