前から読みたいと思っていた事件の本だったがようやく読むことができた。
ある程度予想はしていたけれど、犯人の両親の手記をそのまま編集したものなので事件の真相についてはよくわからない。犯人の精神鑑定では少年は母親から虐待を受けていたとあり母親はそんなつもりはなかったと言っているが、たぶん両方本当だろう。厳しい躾と虐待の明確な区分けなんて実際の難しいと思う。同じことをやってたって、子供が精神的に上手く成長できれば躾だし、その結果精神的に歪んでしまえば虐待と評価されてしまうことだろうと思う。また、少年の行動には犯行に結びつく兆候が有ったのに両親はそれを見逃したという評価もあるようだが、それも結果論だと思う。子供時代もっと残虐非道を繰り返していたけど、大事件もおこさずそこそこマトモな大人になったなんて事例はいくらでもあると思う。間違った育てられ方をしたため犯罪を犯してしまった、なんてのもあるだろうけれど、そこまでひどい育てられ方じゃないのに、何でこんな人間ができてしまったのか?この事件はそちらのケースだと思う。昨今は脳科学の発展が著しく、いろいろなことがわかるようになってきたけれど、精神面・心理面の問題の発見や解決方法も早くわかるようになって欲しいと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年9月23日
- 読了日 : 2012年9月23日
- 本棚登録日 : 2012年9月23日
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