天盆 (中公文庫 お 91-1)

著者 :
  • 中央公論新社 (2017年7月21日発売)
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本棚登録 : 345
感想 : 33
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面白かったです。盤戯「天盆」を制した人が国政を取り仕切る蓋という国で、平民の末っ子・凡天が勝ち進んでいく。
国政を取り仕切れると言っても、何年も為政者に平民出の人はいなくて形骸化してるし、蓋は他国の侵略に常にさらされてる。社会の格差も大きい。
名声や権力のために天盆へ挑む人がほとんどの中、ただ「天盆が楽しい」だけの凡天に敵う人はいないと思いました。無欲は強いし、上達するには好きでいることです。
全ての人を破って頂点に立った凡天の姿は蓋の人々の力になっただろうけど、その為に他国から全力で攻撃されて滅ぼされるとはなんとも皮肉。精一杯生ききったんだろうな。
おすすめされた、初読みの作家さんでした。他の作品も読みたいです。

天盆のイメージは、将棋やチェスより、HUNTER×HUNTERでメルエムとコムギがやってた軍儀です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年12月30日
読了日 : 2021年12月30日
本棚登録日 : 2020年11月3日

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