生きていくうえで、かけがえのないこと

著者 :
  • 亜紀書房 (2016年8月26日発売)
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本棚登録 : 142
感想 : 8
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選ばれた動詞をテーマにして綴られたエッセイ。眠る・食べる・出す…といったありふれた動詞から著者の視点を垣間見ることができる。それらを知ることでまた新たな視点で世界を視ることができる。
著者の今まで生きてきた歴史・経験があるからこそ紡がれる言葉には力がある。
例えば「働く」ことに関していえば、「人の役に立ちたい」という裏にある「人の役に立たなければ存在価値がない」という強迫観念めいたことがある社会をバッサリ切る。どうしてもそうできない人達はいるのだから、価値がないとしてしまうそんな社会は駄目だと。

力強くも繊細な文章に心が動いた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2022年10月15日
読了日 : 2022年10月14日
本棚登録日 : 2022年10月15日

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