フランケンシュタイン (光文社古典新訳文庫)

  • 光文社 (2010年10月20日発売)
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感想 : 20
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1800年代前半といえば、日本の江戸時代末期。スイス、ドイツ、英国、北極圏?と意外なスケール、また重層的な語りで物語が展開。(語りは冗長でちょっと退屈だが) 94年版の映画は見た事があるし、伊藤潤二の短編漫画も読んだが、本小説とはだいぶ違う。かなり身勝手な創造主のマッドサイエンティストとその被創造物のモンスターの苦悩、対決、絶望の悲劇的な話し。ただ正直フランケンシュタイン(創造主の方)には1mmも感情移入出来なかった。むしろモンスターの孤独にはちょっと同情してしまった。いずれにせよ、怪奇小説、SF小説の金字塔であることは間違いないと思うが、ホラー的な怖さはない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外古典
感想投稿日 : 2023年6月21日
読了日 : 2023年6月21日
本棚登録日 : 2023年6月21日

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