この本のことはずっと前から知っていた。
でも読むことになるとは思っていなかった。
タイトルの真剣な響きに気後れして遠巻きにしていたのだ。
でも山崎ナオコーラさんの小説を読むならやっぱりこの本から読みたかった。
そして読み終わった今は読んでよかったなと思う。
すごく優しい物語だと思う。
距離感というか、間合いというか、相手を尊重して離れていてくれる、ほっといてくれる恋。いや、愛かな。
ぼんやりした好意が恋になって、執着になって、愛になる。
離れてあげられる愛。
離れていても終わらない愛。
愛とはそういうものなのかもしれない。
たぶん愛になれずに終わってしまう恋がとても多いんだろうな。
そしてもう一つ、すごく正しい物語だと思う。
どうしてこの人が好きなのか?
好きになってしまったらわからなくなるこの問いに、唯一の正しい答えが書かれているように思う。
これが本当なんだろうな、と感じる。
その答えの正しさにほっとする。
良かった。大丈夫。心が救われるような感覚。
短くてさらりと読めてしまうけど、きっといつまでも心に残る。
そんな物語だと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年3月10日
- 読了日 : 2013年3月10日
- 本棚登録日 : 2013年3月10日
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コメント 2件
まろんさんのコメント
2013/03/11
takanatsuさんのコメント
2013/03/12