ベストセラーを読む価値なしと思っている読書人に代わり斎藤美奈子さん(私はこの本がはじめまして)が話題の本を読み、内容を報告してくれるというちょっと変わった書評本。
1冊ずつ分かりやすく内容を説明してくれてるし、引用部分も面白くしてくれてる。(これかなりすごいと思う)
厳しいコメントも楽しく、すらすら読めてしまう。
なるほど、1冊読むだけの時間を割きたくはなくてもこの書評なら読む気になるのも分かるなぁ。
なんでこの本が売れるのかなんて分析も当たってるかどうかはともかくとして、そうかもと思わせられてしまうし。
でも、実際に読まずにこの書評だけで分かった気になるというのもさびしい話だなぁ。
斎藤美奈子さんは著者や物語に感情移入せずに冷静に読んで分析されているわけで、その感想は面白いけど冷たくも感じられる。
私はきっとまんまとその本の世界に引き込まれて斎藤さんから見たらアホな読者になってしまうのだろう。
でも、その方がいいじゃんと思う。
自分なりの感想を持った上で斎藤さんの感想を読んで、なるほどそう考えますか!と驚く方が楽しそうだ。
偏食がひどい私には馴染みのない本が多かったけど、『模倣犯』とか『白い犬とワルツを』はそういう読み方が出来たからやはり他のよりも面白く読めた。
ハリーポッターは何の分析にもなってなくて残念。
あ、動物占いも懐かしかった。
斎藤さんは他にどんな本を出してるんだろう。
探してみたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2015年1月10日
- 読了日 : 2015年1月10日
- 本棚登録日 : 2015年1月10日
みんなの感想をみる