この本は、『三国志』演義の主要舞台となる現場を訪ね、歴史研究家の著者達が写真と共に紹介していくというコンセンプトになっている。以前、岩波新書で同じ趣旨で構成された作品を読んだことがあるが、明らかに今回の作品の方がボリュームがあり、中身が濃い。元来、『三国志』演義を専門にしておられる方は、中国文学の専門家が多いが、この作品は歴史家がその研究に根ざして書かれているのでやはり読み応えが違う。多くの『三国志』演義関係の本が出されているが、マンガの延長のような作品が多い中、骨太でありながら柔軟、軽妙でありながら重厚な作品である。
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カテゴリ:
歴史関係
- 感想投稿日 : 2006年11月4日
- 本棚登録日 : 2006年11月4日
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