乱と変の日本史 (祥伝社新書)

著者 :
  • 祥伝社 (2019年3月1日発売)
3.98
  • (13)
  • (19)
  • (9)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 197
感想 : 23
2

著者は東京大学史料編纂所教授、専門は中世政治史。〇〇の乱とか〇〇の変とかいう事件が日本史には多く出てくるが、乱と変の違いは何なのか。その結果政治体制がどのような影響を受け、どう変わったのか?などを掘り下げていく。著者がいうところによれば、中世の国家体制には2つの考え方がある。一つは「権門体制論」といい、王である天皇を貴族、武士、僧侶が支える体制。公家、武家、寺家にはそれぞれの内部にある権門勢家、つまり権勢のある門閥や家柄を中心にまとまり、世襲原理で連なっていく。もう一つは「東国国家論」といい、京都の天皇を中心とした政権(朝廷)に対し、鎌倉にも将軍を中心とした政権(幕府)が並び立ち、つまり2つの国家があった、という考え方である。中世研究者のおよそ85%が東国国家論ではなく権門体制論を支持している。著者は東国国家論支持者である。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28105.html

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2022年12月30日
読了日 : 2022年12月29日
本棚登録日 : 2022年12月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする