広井・柄谷両氏の話は、過去に読んだ本の復習にもなって良かったと思います。ところが、シンポジウムと言いながら、特に前半は何のことだか、話がつながらず、広井さんも参加されているが、何だか無視されているような、そんな印象を持ってしまいました。司会進行役が悪いんだか何だか、それぞれが好き勝手に話している感じです。人口減少を肯定的にとらえている広井さんに対する反発でもあるのかしら。後半はまだ柄谷さんを尊重して話が進んでいるし、まだ著書を読ませていただいたことがない堤未果さんの話なども聞けておもしろかったと思います。ただ、柄谷さん本人がシンポジウムにはとうとう最後まで登場されなかった。それがちょっと物足りない気分です。一方で、本書を読んでいて、実はいまはけっこうおもしろい時代なのではないかと思えたのが良かったと思います。停滞期には入っているのでしょうが、(そうだからこそ)新たな思想がつくられようとしている。これは、何かネットなどの技術的な部分も含めて、おもしろいことができそうな予感がします。だから、それぞれがしっかり哲学しましょう!ということで、本日、鷲田先生の「哲学の使い方」をゲットしました。早く読みたい。
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柄谷行人
- 感想投稿日 : 2014年9月24日
- 本棚登録日 : 2014年9月24日
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