渋滞学 (新潮選書)

著者 :
  • 新潮社 (2006年9月21日発売)
3.67
  • (51)
  • (95)
  • (117)
  • (9)
  • (2)
本棚登録 : 1073
感想 : 92

書評などで見て買いたいと思いながら、買いそびれていた本。図書館で借りて読み出したのだけれど、おもしろすぎて即購入。渋滞についての研究。しかしそれは何も自動車の渋滞だけではない。緊急避難時の人間の動きであったり、アリの行動パターンであったり、コンピュータのネットワークだったり、血液の循環の話だったり。とにかく、渋滞を発端に、いろいろな話に広がっていく。しかしモデルとして出てくるのは、本当に単純な箱と○。本当に簡単なルール。そこから、次々に新しい動きが見つかってくる。少しルールを変えるだけで新たなことが分かる。どんなモデルを作るか、それが研究者のカンの働かせどころ。安全学など新しい学問との融合も期待できる新しい領域だと思う。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 西成活裕
感想投稿日 : 2015年4月16日
本棚登録日 : 2015年4月16日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする