塩の街

著者 :
  • メディアワークス (2007年6月11日発売)
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本棚登録 : 4874
感想 : 686
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有川さんのデビュー作なんですね。
有川作品は、「空飛ぶ広報室」 「県庁おもてなし課」と読んできましたが、文体に何か違和感を感じつつ、「塩の街」も確かに独特でした。
メインの真奈や秋庭、入江などはもちろんですが、他の登場人物の心の描写もはっきりしていて、色々な主人公がいるような特徴があると思っていました。
不思議だなと思いつつ、これを適確に表現しているブログを見つけて、目から鱗でした。
「三人称だが三人称でない小説」なんだそうです。
一人称は、登場人物の心の描写が、三人称は、客観的に物語がみえる書き方で、有川作品は、一人称だけど三人称であり、三人主だけど一人称だとか。
まあ、ハチャメチャとの見方もできますが、そこをそつ無く巧く書き上げているのでしょうね。
ですので、流し読みはできない作品だと感じます。
ともあれ、「自衛隊三部作」といわれる、「空の中」「海の底」を読みたくなりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 単行本
感想投稿日 : 2013年10月4日
読了日 : 2013年10月4日
本棚登録日 : 2013年10月4日

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