書簡のやりとりの妙が随所に見られる。
江藤氏曰く、読書は消費とのこと。そうなのか。考えも及ばなかった。
吉祥寺の本屋で見つけた本だが、図書館で借りて一通り読んでみて、手元に置いて読みなおしたい本だと思った。
1949年に始まる最初の手紙から1969年のエピローグまで本の注文のやりとりはもちろんのこと、戦後のイギリスの日常の窮状が垣間見え、アメリカとは対照的で興味深い。
なにより、手紙の書き手の心情が言葉の端々にみえるところは秀逸。読み手が想像しながら手紙を読む、という至極当たり前のようで今や失われつつと感じる行為に心が動かされた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年9月6日
- 読了日 : 2020年9月6日
- 本棚登録日 : 2020年9月6日
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