ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)

著者 :
  • 東洋経済新報社 (2010年4月23日発売)
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本棚登録 : 9634
感想 : 834
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競争戦略におけるストーリーの重要性について、
丁寧に語られた良書です。

ボリュームはそこそこありますが、
本書で語られるストーリー自体がおもしろいということもあって、
一気に読めました。



最近、ストーリーが大事だ、物語が大事だ、
と言われますが、競争戦略におけるストーリーの意義を、論理的に説明していて、単なる成功事例の紹介ではないのがよいです。



本書を読むと、戦略なき経営がいかに多いかを考えさせられるのではないでしょうか。

単なるポジショニングや、自社の強みに特化した経営ではなく、
その根底にストーリーがあるか。



最初から完璧なストーリーなんてありえませんが、
ゴールから逆算して、いかにストーリーをつくりあげていったらよいか。
そして、他社と違いをつくるために、どんなことに気をつけていったらよいか。
優れたストーリーの構造とはどのようなものか。

示唆に富みます。



“なぜかといえば、戦略ストーリーの優劣の基準が「一貫性」にあるからです。一貫性こそが戦略ストーリーがもたらす持続的な競争優位の源泉です。先に競争優位とコンセプトを固め、一つひとつの構成要素が強い因果論理でエンディングにつながるようにしてあげれば、自然とストーリーがシンプルで骨太になり、一貫性が確保されます。”

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2013年9月28日
読了日 : 2013年9月28日
本棚登録日 : 2013年9月28日

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