八日目の蝉 (中公文庫 か 61-3)

著者 :
  • 中央公論新社 (2011年1月22日発売)
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誘拐がダメ、とか、不倫がダメ、とか、そういうことはさておき

人の数だけ、正しさや、苦しみがあると思いますが、ぼくは、千草に、強く共鳴しました

「私、自分が持っていないものを数えて過ごすのはもういやなの」

千草は、この世界の中でも、きっと少数派の人間で、どうして私は、って生きているのを感じるのが痛くて

ないもの数えて苦しむより、あるもの数えて前向こうよ!
そんなこと、できるんなら、みんなやってる

できない人が言うから、千草だから、心に響いたのだと思いました

「見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと、私は思うよ」

生きにくい人にとって、世界がそうあってほしいと、心から思います

映画も拝見し、小池栄子さんの演技が素晴らしかったです

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年7月17日
読了日 : 2023年7月17日
本棚登録日 : 2023年7月17日

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