さよなら、ニルヴァーナ

著者 :
  • 文藝春秋 (2015年5月28日発売)
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本棚登録 : 1330
感想 : 208
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少年Aを題材にした小説。
章ごとに人物の視点が変わっていくスタイル。

少年Aを題材に小説を書く作家、少年Aを神様のように崇め奉る女の子、少年Aに娘を殺された母親、少年A本人。

重くて暗くて、最後の最後まで誰一人救われない。恋愛要素を入れるなら入れるで、Aの気持ちの変化がもう少し欲しかった。女の子がいかにAを愛してるかはよく分かったのだけど、それをこう、あんまりにもすんなり受け入れちゃうから「あぁ、なんだこのラノベ感」と思ってしまう。

最後にAを追いかけてた車が何者なのかも謎で、なんでこのタイトルをつけたのかも回収されてないままで、それでいいの?と驚く。
回収されなくていい謎もあると思うのだけど(読者自身の想像に任せた方が面白いとみんなが納得すること)、これについてはスッキリさせたほうがいいんじゃないかと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年7月11日
読了日 : 2016年7月11日
本棚登録日 : 2016年7月11日

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