時間がなくてざーっと読んだだけですが、なかなか面白かったです。
現在アメリカで問題になっている射殺事件のように、いまだに根強い皮膚の色による差別。でも、ひとくちに「差別をなくそう」と言っても、その発言の後ろにあるものは人によってかなり異なっているところが、非常に印象的でした。
研究に片足突っ込んでいる身としては、なるべく客観的な立場から対象を評価したいと願うけれど、対象それ自体も、対象のそれとなりを伝える媒体も、そして私自身でさえも、すでになんらかのバイアスがかかってしまっている訳で、このこんがらがった状況から、いかにその背後にあるものをすくい取って、対象「そのもの」を伝えていくか(「そのもの」なんて、ないかもしれないけれど)というのは、どの学問にも共通した、とてつもなく大きく、考え出したらキリのない、永遠の問題だな~と改めて思いました。
標高が高すぎてうんざりするときもあるけれど、山が目の前にあるのなら、登らない手はない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2014年11月26日
- 読了日 : 2014年11月25日
- 本棚登録日 : 2014年11月26日
みんなの感想をみる