ヤマシタさん初の女性誌というわけで、ホモが好きだけど、まあふつうに読めるかな?という感じで楽観的に購入。買ってから、この方のホモがとても好きだったわたしは落胆するのかな…とも思ったのですが、とても楽しめました。
恋をするっていいな~と思いました。しをんさんの推薦の言葉に納得。恋に落ちるのは彗星並にハイスピードで、だけどそれを続けていくことは穏やかでゆっくりした時間ややりとりの積み重ねなんだな、と。
きっと恋をするきっかけなんて本当に些細なことなんでしょうね。好きで嫌いで、だけど好きで。そうやって重ねられるものが、好きなものでも嫌いなものでも、人生においてたぶんすべて等しく愛しいものなのかな、と。
そして枯れ専というわけではないのですが、オジサン好きといわれるわたしにとっては縫原さんは、やはりとても魅力的なキャラだと思いました。でも実際はいくら大学の先生でもここまで(二次元的な意味で)素敵な方はいらっしゃらないと思うのは失礼だろうか…。
しかし。夢とか希望とか、30歳前後って、女性にとって大きな岐路に立つ年齢だと思うのですが、そこで当然、一番大切だったものを手放さなければならないこともあって。
もちろん夢を叶える人もいるとは思うのですが、大半の人間がどこかで折り合いをつけないとどこにもいけない。そういう、自分も誰も信じきれない不安定な状態のときに、入り込むでも突き放すでもなく自然に横に並ばれて、そのうえで真正面から「皆 あなたのことが好きなんだ」とか言われたら、好きになってしまう気持ちもわかる。だって、思っていてもそんなことを口に出して言ってくれる人ってなかなかいない。
余談ですが、あとがきのしをんさんの話で「現実で若い女の人と付き合う男性は精神的に未熟」というようなコメントに「ほんとうに」と。まさしくそこが現実であり真実でもありました(笑)
- 感想投稿日 : 2011年6月7日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年5月5日
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