今年96歳というご高齢でお亡くなりになられた「知の巨匠」外山滋比古の著書。
思いがけないことを発見する能力「セレンディピティ」には、本をジャンルにこだわらずに読む、乱読を推奨する。
これはまさに、著書が幼少期から膨大な書物に触れ、かつ単に知識の集積だけに止まらず、「思考」したことで辿り着いた、まさに実体験から生まれた読書の結論ともいうべき言葉であろう。
その一端でも垣間見れるのであるが、しかもそれが決して威張ることなく、平易な文章で短めの項目でまとめられているのは脱帽である。
そもそも何かを生み出すのには、やはり全く無からは、ほぼ無であり、すでに先人達が何がしかは考えていると思われる。
そういった土台という知識を拝借し、それが全く違う物事に触れることにより、新たな境地が生まれると考えれば、まさに別の物事の有用性、それらを統合、磨耗していく思考することの大切さも説いてるように思える。
その他知的メタボリックシンドローム、作品・著者・読者の関係性、作品の時間的評価からの古典などなど短くも鋭すぎることを捉えている。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2020年9月17日
- 読了日 : 2020年9月17日
- 本棚登録日 : 2020年9月17日
みんなの感想をみる