星やどりの声

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年10月29日発売)
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本棚登録 : 1949
感想 : 331
5

朝井リョウさん初読み。
おもしろかった!読んでよかった。

父を亡くした早坂家は、純喫茶『星やどり』を一人で切り盛りする母と、男三人・女三人の六人兄弟の七人家族。
長女の琴美は結婚していて、夫の孝史は警察官。長男の光彦は就活中の大学四年生。二女・三女は双子で高三の小春・るり。次男の凌馬は高一、三男真歩は小六。
父は誰にとっても大きな存在だった。

目次を開いて、輪に気付いた。おかげで、最初から、六人も登場する兄弟を覚えやすかった。

二十代にもなると、親になる同級生も増えてくる。そうして初めて、親が完璧な存在であることはほとんど不可能だと思い至る。親に理想の姿を求めるのは子の勝手だが、そこから逸脱した親に、良いも悪いもない。親も子も、人間としての本質は、そうそう変わらない。あおいはできた高校生だなぁ。

バカまっしぐらの凌馬を、星則が心配していたくだりには笑った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説【借り物】
感想投稿日 : 2012年2月23日
読了日 : 2012年2月23日
本棚登録日 : 2012年2月9日

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