ケモノの城 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社 (2017年5月11日発売)
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本棚登録 : 2912
感想 : 200
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H30.2.14 読了。

・町田監禁殺人事件という仮想の事件を描いた作品。監禁されていた人たちへの虐待方法が、読んでいて気持ち悪くなるぐらいにグロかった。
・「人間の理性と感情とは一体何なのか。どこに根ざしているものなのか。本書は、そんな深遠なる問題を根底から考え直させてくれる一作だと思う。」・・・解説より。
・「取り調べで情に訴えるのは常套手段だ。使い古された手法だが、だからこそ効果はあるのだと思う。実際、怒鳴りつけて脅かすより、自供が得られる確率は高い。誰にでも通用する論理、心理、情理。結局はそういうものが人の心を動かすのだ。」
・『学習性無力感』・・・長期間監禁され、暴力を振るわれ続けると、人は次第にそこから抜け出す努力をしなくなり、最終的には逃げる気力すら奪われてしまう、という学説。
・「確かに人は慣れる。楽しいことにも、苦しいことにも、優しさにも、憎しみにも。人を傷つけることにすら、人間は慣れていくのだ。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 作家名
感想投稿日 : 2018年2月14日
読了日 : 2018年2月14日
本棚登録日 : 2018年2月13日

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