学生からの要望に応えて短くまとまった冷戦史を執筆したという著者の言い分通り、時系列に沿いつつもその時々で争点となった問題について、指導者や政府要人、さらには国民一般がいかに考えいかに行動したかを精細に叙述している。特にウォーターゲート事件以降のアメリカにおける政治文化の変容や、冷戦秩序の崩壊に際しての各国での下から変革についての叙述は、単にリアリズム的歴史分析にとどまらないまさに包括的な冷戦史理解をもたらしてくれる。
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- 感想投稿日 : 2012年8月24日
- 読了日 : 2012年8月24日
- 本棚登録日 : 2012年8月24日
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