マネーの未来、あるいは恐慌という錬金術──連鎖崩壊時代の「実践・資産透視学」

著者 :
  • 講談社 (2008年7月11日発売)
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感想 : 4
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おすすめ度:80点

2008年7月初版。つまりはリーマンショック前に出版されたということになる。
ものの見事に、その後の世界同時金融危機とゴールド上昇予測を的中させている。
なぜ、有事になると金が注目されるのか。カレンシー(通貨)としての価値が与えられるからである。
紙幣や債券、株式といった「ペーパーマネー」は発行体の業績や信頼性、格付けによって価値が決定される。すなわち、発行体が信用を失った瞬間に紙くずとなる仕組みである。事実、終戦間際には、日本軍の軍票は紙切れとなった。
ヒトラーに追われたユダヤ人は、金やダイヤモンド、それに自分の能力しか信用しないという。(ユダヤの「伝統」らしい。)それは、いくら自国通貨を貯め込んだところで、いざとなれば通貨などなんの役にも立たないという事実を知っているからだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 投資を知る
感想投稿日 : 2012年4月15日
読了日 : 2012年4月15日
本棚登録日 : 2012年4月15日

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