マリアビートル (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2013年9月25日発売)
4.14
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本棚登録 : 22233
感想 : 1600
4

舞台は盛岡へ向かう東北新幹線。
同じ便に乗り合わせた物騒なヤツらがドタバタ劇を繰り広げます。

幼い息子に意識不明のけがを負わせた中学生に復讐しようとする木村
その木村の行動を完全に読み逆に拘束して支配する王子
真莉亜から現金の詰まったスーツケースを奪うよう指示された天道虫・七尾
誘拐された峰岸のぼんぼんを救出し身代金とともに護送中の檸檬と蜜柑

だいたい殺し屋だったり元殺し屋だったり、殺し屋じゃなくても人殺してたりするんですね。
車内でも次々に死体が増えていくのですが、話の本筋が見えなくていったい何がどうなるのやら、といった様相でした。
ちょっと人が死にすぎだけどさほどダークではなく、新幹線並みにページが進みました。

グラスホッパーの続編なのですが、読んでなかったけどたぶんさほど問題なさそうです。
密室型群像劇はやっぱりそれぞれの交錯が面白いのだけど、きちんとした全体のつながりがすぐには見えてこないミステリー的おもしろさもしっかり楽しめました。

木村老夫婦がかっちょいいのう。
王子が胸くそ悪い。
七尾さんは憎めない愛されキャラだと思う。
個人的には、トーマス好き檸檬と読書家蜜柑のコンビが好きです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 伊坂幸太郎
感想投稿日 : 2013年11月16日
読了日 : 2013年11月16日
本棚登録日 : 2013年11月16日

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