つづけて最近の作品が手元に来てくれてうれしい。
「島はぼくらと」しかり、3・11後に執筆された作品では、
触れずにいられないのだなぁ。
これは10年ほど前の連載をもとに書き下ろされた作品だそうけど
主人公の大学院生が原子力工学を専攻している設定は、今だから書かれたものなのだろう。
本筋には直接関係ないけど、最終的に主人公にとって大きく関わる部分なので
このお話の印象自体がだいぶ変わったのではないかなと思いました。
でもそこがとてもよかったです。
負の遺産を、誰かが引き受けるしかない。忘れずにいよう。
(そういえば、オリンピックの水泳選手というのも「島はぼくらと」と同じだな!)
現代には存在し得ない「黄色いアサガオ」につながる殺人事件を追っているうちに、
いろんな過去や人間関係も紐解かれていきます。
東野圭吾お得意の理系ミステリーだけど、今度は植物かぁ。
この人どんな題材でも書くな、すごい。
一気に読んでしまうけど、東野作品は平均点が高すぎるだけに
ミステリー的にはまぁまぁな感じ。(すみません)
でもさすがお見事です。間違いなくおもしろいもの。
黄色いアサガオ、気になって検索してしまいましたよ。
なかなか和風でちょっとレトロな雰囲気がしました。
おじいちゃんがいいんだよな。
べったり暑い日本の夏によいですな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
東野圭吾
- 感想投稿日 : 2013年8月16日
- 読了日 : 2013年8月16日
- 本棚登録日 : 2013年8月16日
みんなの感想をみる