「十五年前」
大切なものはなんですか。
きっと子を持つ大半の人間は彼女と同じ答えをするだろうし、何よりも優先順位の高いものになるのだろうな。
「ころもさくさくコロッケ」
いくら完璧な料理を作れど。
ここまで出来るのは下町の常連さんが一番のお店だったからでもあるかもしれないが、店主がお客さんをよく見て満足して欲しいと思って料理していたからもあるのだろうな。
「香りとコクが深いカレー」
聞こえた名から思いついたのは。
ここまで人間として根が腐っている人は中々居ないだろうし、居たとしたら彼の様に表裏をしっかり使い分けている人の心が分からない人間なのだろうな。
「新しい和風スイーツ」
素直じゃない弟からの後押し。
損な性格をしている様な気もするがこれだけ彼の事を理解してくれる家族がいるのであり、毒を吐いているように見えて人一倍思いやる心があるのであれば十分なのかもしれないな。
「ジューシーからあげ」
SNSが全てでないと伝えたい。
自分は何も出来ないと落ち込んで兄弟と比べ卑下していた彼とは思えない程の大活躍で、誰にも言わずこっそりとやり始めた所も彼らしくて本当に素直でいい子なんだろうな。
「たからもの」
彼の好きな言葉は。
彼女は彼が居なくなり家族が何かしらの危機に陥ることまでも想定していたのだろうかと思うぐらい、今この家族に必要な言葉だけを綴ってある大切な手紙だったな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
似鳥航一
- 感想投稿日 : 2019年5月12日
- 読了日 : 2019年5月12日
- 本棚登録日 : 2019年5月12日
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