「ぼろぼろドール」
頬を叩く快感は。
罪悪感を抱かないのは人形だからと分かっているからだとしても、涙を流す姿を見たら流石に手が止まらないか。
「手のひらの中のやわらかな星」
作り続けた衣装。
これまでの実績を記録として残してきたからこそ、自信をもって利候補し居場所を得ることが出来たのだろうな。
「めざめる五月」
そっくりな人形。
代弁者に成り切ることが出来たとしても、生身の人間に興味がなければ何をしても興味が移ることはないだろう。
「サナギのままで」
帰ってこれない。
名誉あることだと思い込んでいたとしても、いざ召集をかけられたら今から死地へ行くのだと気がつくのかもな。
「きみのいない夜には」
小さな手紙には。
手放してしまってから後悔したのだろうが、最後の別れを綴ったものだとしても受け取る側は気分が悪いだろう。
「僕が人形と眠るまで」
事故で失った顔。
好きなのは人柄や性格だからと言っても、醜いものを気にすることなく共に過ごすのは難しいことなのだろうな。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年10月1日
- 読了日 : 2023年10月2日
- 本棚登録日 : 2023年9月30日
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