小松左京の短編集。表題作は中篇かな。すべての作品がスペースオペラというか、割とハードなSFである。
ハードなSFであるので、なんともとっつきにくいのがこの本の難しいところだ。ただ、その背景にあるのは、古典の怪談であったり落語であったりするわけで、その大きな筋がわかると、一気に理解が進む。
その中では、やはり最後の表題作が、最も重要で印象に残るわけだが、結局のところ哲学というかなんというか、割と翻訳チックな作品だ。主人公周辺のゴタゴタはディック的、オチはクラーク的とでも言うのか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2015年12月15日
- 読了日 : 2015年12月14日
- 本棚登録日 : 2015年12月15日
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