グミ・チョコレート・パイン パイン編 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2006年11月25日発売)
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本棚登録 : 1747
感想 : 147
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すごい。チョコレート編を読んでから12年ぐらい経ってるんじゃないか? グミ編読んだのなんか、大槻ケンヂのオールナイトニッポン聴いてた頃だよ。あと伊集院光が「葉賀唯プロジェクト」立ち上げてた頃だよ。『星空のパスポート』今でも歌えるよ。いやそんなことはどうでもいい。完結したのは知ってましたが、なぜか読む機会に恵まれませんでした。意外と覚えてるもんで、すんなり続きとして読めました。もちろんディテールは忘れてたけど。



自意識過剰な童貞オタク少年の心情を見事に掬いとった一冊・・・を大人視点で過去を振り返りつつ読むのが面白くもあり、寂しくもあり。やっぱりこの年になってしまうと、グミ編を読んだ時ほどの強い共感はないわけですよ。もうDTぢゃないし・・・。っつか、普通に思春期でグミ編を読み始めた人はもうみんなオーバー30になってるがな! 今の十代の子が一気に読んだらどういう感想を持つのかな。私が十代であだち哲の『さくらの唄』読んだ時みたいに胸が痛い想いを感じるのかな。



やっぱり物語が結末に向かって集束してゆくに連れて、前半の無軌道さや先の見えなさ具合が失われてゆくのが寂しい。それはちょうど年をとるごとに人生の可能性の幅が狭まってゆくのを感じるのにも似て。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 青春
感想投稿日 : 2009年6月21日
本棚登録日 : 2009年6月21日

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