愛しの座敷わらし

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2008年4月4日発売)
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本棚登録 : 1195
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突然の転勤で引っ越すことになった一家が、岩手の古民家に住んでいる座敷わらしとの出会う物語。
座敷わらしの愛らしさに胸がキュンとなる。
これまで民話や物語で座敷わらしが描かれたものを読んだが、これほど可愛らしい子に出会ったことはない。
これは赤ちゃんが持っている周りの人々を魅了する力そのものだ。
座敷わらしにはいろいろな伝承があるが、ここでは「神様へお返しされた子ども」として描かれているので、納得。
智也がおもちゃで遊ぶようすを目を真ん丸にして見つめる姿、史子(お母さん)の背中にしがみつく姿に胸がジンとなる。
お母さんのおんぶも、お菓子もおもちゃも知らないまま死んでしまった子どもなのだ。そのことを思うと切ない。
座敷わらしと出会うことで家族それぞれが何かを得て、穏やかになり優しさが満ちてくる。
これって、家に赤ちゃんがいた時と同じだなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年4月10日
読了日 : 2021年4月3日
本棚登録日 : 2021年4月10日

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