墓地の管理人を務めるヴィオレットの前に現れた男性は奇妙な依頼を携えてやってきた。亡き母の遺言は夫ではない男性と同じ墓で眠りたいというのだ。
ジュリアンの母の日記を読み進め、幾度かの対話から彼の人となりに好意を抱く。彼女にも独り墓守を続ける理由があった。
亡き娘の事故の真相、失踪した夫、そしてジュリアンの母とヴィオレットとの不思議な縁。語られる想い出はいつしか複雑に絡み合い、終局は想像を遥かに超えた。
悲しみをたたえた物語を飾る彩り豊かな花々と緑のコントラストが美しい。夏の墓地で滑走するヴィオレットは滑稽で笑った。
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- 感想投稿日 : 2024年1月3日
- 読了日 : 2023年9月3日
- 本棚登録日 : 2024年1月3日
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