マンガ世界の文学 (1)赤と黒

  • 世界文化社 (1995年11月1日発売)
3.69
  • (3)
  • (6)
  • (6)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 43
感想 : 13
3

スタンダールさんの『赤と黒』を里中満智子さんがザクっと1冊のまんがにまとめた本。

美貌と知性で貴族社会に入り込みのし上がっていこうとするジュリアン・ソレルくんが、家庭教師先の奥さんや貴族の娘さんなどを手に入れて、結局は女で失敗してしまう物語。

でも、最後はプライドから最初の人妻さんを殺そうとして捕まり、彼女がやっぱり自分にゾッコンであることを知って、燃えるような恋ができた自分の人生は悪いものではなかったと納得して死刑になる。

中二病のまま驀進して23歳で亡くなるわけだけど、ナポレオンのように軍人としての赤い服を着てのし上がるわけでも、宗教界の黒服を着てのし上がるわけでもなく、なんだか人を愛し愛され幸せでしたってお話でした。

それって貴族じゃなくても、軍人じゃなくても、聖職者じゃなくても、普通に生きていれば、そのシチュエーションなりの恋愛ってできたと思うんだけど…。

すっごく狭い世界で生きているようだし、まぁ本人がそれでいいのならいいんだけどね…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: まんが
感想投稿日 : 2016年12月13日
読了日 : 2016年12月13日
本棚登録日 : 2016年12月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする