日中戦争そのものについて検証するというよりは、副題にあるように、前線と銃後のギャップと関係性についての論考であり、「事件は現場で起きている」をあらためて認識させられる内容になっている。
多作の著者曰く、これが自身の最高傑作らしい。確かにこれまでの外交史的なアプローチとは異なり、ある種の社会史・民衆史的なテイストが強く、他作とは違ったテイストではある。が、この種の歴史学は特定個人の体験談に基づく検証になってしまい、読み物としては面白いのだが、全体像を描けているのか?という疑問は残る。
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- 感想投稿日 : 2019年8月6日
- 読了日 : 2019年8月6日
- 本棚登録日 : 2019年8月6日
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