関ヶ原の役: 日本の戦史 (徳間文庫カレッジ)

制作 : 旧参謀本部 
  • 徳間書店 (2016年5月7日発売)
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本棚登録 : 10
感想 : 1

現在の関ケ原の認識のルーツとも言える120年前の本だが、時代を感じさせずよくできている。著者の想像・妄想も程よく盛り込まれ、単なる分析本ではなく、小説のような読み応えがある。よって、どこまでが史実かは怪しいが、そんなにデタラメな本でもないという印象。小説やドラマや映画はこの本をベースに色々脚色して創作されているんだろう。
ただし、東西どちらかに肩入れするわけでもなく、それなりの客観性もあってロマン主義的でもないので、内容的にはドライだし、裏切り、抜け駆け、騙し合いの連続でもあるので、イザという時の人間の本性に読んでいて少々凹むところもある。右往左往したり、打算で動いたりする人が大勢いて、誰が敵か味方かもわからない状況の中、信念や筋を通そうとする人もいて、男だけじゃなく、女も生き様が問われる出来事であった事がよくわかる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年9月11日
読了日 : 2017年9月11日
本棚登録日 : 2017年9月6日

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